Concept

Concept Movie 01

※音声が流れますので、音量にご注意ください。

Concept Story 01

リュッカに行った日は

リュッカに行った日は、
彼がやたら髪を撫でてくる。

それを、私は知っている。

乾かしただけなのに。
特別なこと、してないのに。

でも今日は、
ずっと髪を触られてる。

テレビを見てる時も、
隣でごろんとしてる時も、
肩を寄せた瞬間も。

まるで、
“好き”が手から溢れてるみたいに。

「なんか今日、ずっと触っちゃう」

そう言いながら、
また髪を撫でる彼。

本人はたぶん、
無意識。

気持ちよさそうに、
ただ触ってるだけ。

でも私は、
それをわかってて行ってる。

今日会うし、
たぶんまた撫でられるんだろうなって、
ちょっと期待しながら。

「ずっと触ってたくなる」

そんなこと言われたら、
もう嬉しくて、
笑うしかない。

特別なデートの日じゃない。

仕事帰りに待ち合わせして、
コンビニ寄って、
スーパー寄って帰るだけの日。

なのに。

リュッカに行った日だけは、
いつもの日常が、
ちょっとだけ甘くなる。

大好きな人に、
何度も触れたくなるくらい、
愛される日になる。

Concept Movie 02

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Concept Story 02

きれいなママでいたい

リュッカに行った日は、
娘がやたら髪に触れてくる。

それを、私は知っている。

家を出る前も、
手をつないで歩いている時も、
別れ際に抱きついた時も。

気持ちよさそうに、
何度も何度も触ってくる。

私はそれが、
少しくすぐったくて、
たまらなく嬉しい。

子どもは、
いつの間にか大きくなっていく。

ずっとつないでいた手も、
毎日していた抱っこも、
少しずつ必要なくなっていく。

だから、

娘が私の髪に触れる、
何気ないこの時間も、

いつか思い出になるのかもしれない。

「ママの髪、つるつる」

そう言って、
嬉しそうに触れてくれる娘を見ていると、

きれいなママでいられることが、
少しだけ誇らしくなる。

娘と別れて、
仕事へ向かう。

今日の予定を考えながら、
帰ったら何をしよう、
あれも忘れないようにしなきゃって、

頭の中は、
朝からずっと忙しい。

その時、
ふわっと風が吹く。

うるツヤの髪が、
風にやわらかくたなびく。

ただ、それだけなのに、

「あ、今日の私、ちょっといいかも」

少しだけ、
気持ちが上がる。

きれいなママでいたい。

そう思っていても、
毎日はやることばかりで、

自分のことは、
いつも後回し。

ゆっくり髪を整える時間も、
毎朝きれいにセットする余裕も、
なかなかない。

でも、
リュッカに行ったあとは、

乾かすだけで、
髪がきれいにまとまってくれる。

忙しい朝も、
娘と歩くいつもの道も、

髪がきれいなだけで、
少しだけ自分を好きでいられる。

誰かに褒められるためじゃない。

完璧なママでいるためでもない。

娘の隣で、
少しだけ胸を張れる私でいたい。

娘が嬉しそうに、
触れたくなるような髪でいたい。

特別なお出かけの日じゃない。

Concept Movie 03

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Concept Story 03

邪魔だけど、悪くない。

リュッカに行った日は、
夫がやたら絡んでくる。

普段は、
髪を切っても、
服を新しくしても、

こちらから言わなければ、
気づかないことのほうが多い。

別に、仲が悪いわけじゃない。

喧嘩ばかりしているわけでもない。

ただ、
長く一緒にいるうちに、

いちいち言葉にしなくなったことが、
少しずつ増えただけ。

今日あったことを話しながら、
一緒にごはんを食べて、

同じテレビを見て、
それぞれ好きなことをして眠る。

そんな、
いつもの夫婦。

なのに、
リュッカに行った日は違う。

私が台所に立っていると、

「今日のごはん、何?」

そう言いながら、
後ろから近づいてくる。

そして、
料理をしている私の髪に触れて、

「なんか今日、つやつややな〜」

なんて、
珍しいことを言う。

そんなところに立たれたら、
ごはんが作りにくい。

「ちょっと、邪魔」

そう言って、
軽く振り払ってみる。

それでも夫は、
懲りずにもう一度、
髪を撫でてくる。

褒め方も、
触れ方も、
なんだかぎこちない。

きっと本人は、
深く考えていない。

ただ、
きれいだと思ったから。

触れてみたくなったから。

いつもは言葉にしない気持ちが、
不器用な手から、
少しだけ伝わってくる。

それが、
ちょっとくすぐったい。

ちょっとうっとうしくて、
でも、少し嬉しい。

私は夫のほうを見ないまま、
また料理を続ける。

特別な記念日じゃない。

おしゃれをして、
二人で出かける日でもない。

いつもの台所。

いつもの夕ごはん。

いつもの、
「今日、ごはん何?」

なのに。

リュッカに行った日だけは、
普段は気づかない夫が、
私の小さな変化に気づいてくれる。

いつもは言わないことを、
少し照れながら、
伝えてくれる。

邪魔だけど。

不器用だけど。

愛されていることが、
ちょっと伝わってくるのは、

まぁ、悪くない。

Concept Movie 04

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Concept Story 04

この髪で、もう少し歩いていたい。

リュッカの帰り道。

さっきから、
何回、髪を触ってるんだろう。

お店を出て、
信号を待って、
また少し歩いて。

気づいたら、
指を通してる。

するん、と指が抜ける。
毛先まで、しっとりなめらか。
それが気持ちよくて、
つい、もう一回。

歩くたびに揺れる髪が、
スルスル風と遊んで
なんだか嬉しい。

ふと、窓に映った自分。
光を受けて、髪がつやっとしてる。

あ、いい感じ。

ちょっと首を振ってみる。
また、揺れる。

たぶん今、
ひとりでにやけてる。

誰かに見せたいような。
まだひとりで楽しんでいたいような。

いつもなら、
まっすぐ帰るこの道も、
今日はもう少し歩いていたい。

髪に触れて、
また嬉しくなる。

家族はどんな反応するかな。
職場に行くのもちょっと楽しみ。

リュッカの帰り道は、
足取りまで、ちょっと軽い。